http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpsin09/welcome#4


 週末の始まりとしては、何て豪勢な組み合せなんだろうか。Byeの明けた今、ようやく強豪たちがこの戦いに参入してきた。向かって左手、2008年に殿堂入りしたOlivier Ruel、向かって右手、昨年のリトアニア代表選手にしてGPハノーバーの準優勝者のGaudenis Vidugirisだ。

 ダイスロールに負けたRuel。Vidugirisが《汚染された三角州/Polluted Delta(ONS)》から《繁殖池/Breeding Pool(DIS)》をフェッチしてくる一方で、彼はそれを手札から直接タップインで場に出す。続いて《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》をx=2で置くのだが、それをVidugirisは《撤廃/Repeal(GPT)》しつつ《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》を待機。さらにRuelの《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles(5DN)》が《卑下/Condescend(5DN)》されたことを受け、彼は《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》をx=0で設置。それを破壊するべくVidugirisは《嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well(SOK)》からの無色マナで《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》をx=0で。Ruelのターン終了時に爆薬が起動され、対応してRuelが《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》で杯を救出しようと試みるのだが、Vidugirisは《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》でそれを阻む。次のターンに《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》の待機が明けるにあたって、満足したVidugirisにRuelの行動を見逃す余裕が生まれた。すなわち、2枚の《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》のx=0、1での設置で、ともに許可される。ターン終了時にVidugirisは《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》でx=0の方の杯をバウンス、アンタップを迎えて幻視が解決される。そして《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》を追加した。Ruelは《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》を今度はx=2で再び置き直し、さらに《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》を青・緑・無色(《アカデミーの廃墟/Academy Ruins(TSP)》?から捻出)を使ってx=2で置く。この結果RuelがタップアウトすることからVidugirisはそれらを許し、返しのx=0《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》で一掃することで彼の《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》を守った。Ruelの《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(ALA)》が《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》され、《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》をバウンスしようとしたRuelの《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》もVidugirisの《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》で打ち消され、最後は《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》が勝負を決めた。


 Vidugiris 1 – Ruel 0


 先手を取ったVidugirisは1ターン目に2枚の《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》を待機し、続いてショックランドをフェッチしてきての3点ペイから《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》。Ruelはそれを《呪文嵌め/Spell Snare(DIS)》で打ち消し、そのチャンスを生かして安全に《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles(5DN)》を着地させる。Ruelが待機のカウントダウンが進むのを眺める一方で、Vidugirisはさらにライフを削りながら必要な土地をフェッチする。

 Vidugirisがほくそ笑みながら「両方とも解決しておk?」と尋ねると、1枚目の幻視には《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》が飛んでくる。当然、Vidugirisは2枚目の幻視から3枚のカードを引くことが出来、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》をx=0で置く。Vidugirisがほぼタップアウト状態になったため、Ruelは《未来予知/Future Sight(ONS)》を設置。ライブラリーの上から《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(ALA)》が捲れ、次に彼がそれをドローしたことで《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》が捲れた。しかし場には現在6マナしかないので、テゼレットを強引に通しに行くことができない。かわりに《トレイリア西部/Tolaria West(FUT)》をタップインで場に出しターンを返す。VidugirisはRuelが自身の《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》を壊しに着てくれることを祈りつつ、土地を置いただけでターン終了。次にRuelのライブラリーから捲れたのは《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》だ。

 《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》がスタックに積まれるに当たって、Ruelが「僕がカードを引く度に君はそれらを全部見ることができるのかい?」と尋ねると、Vidugirisは「ああ。今でもそれを見ることができるよ」とRuelのライブラリーを指しながら返す。Ruelがカードを引く度にライブラリーの上が公開され続けた。彼が《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》によって得たのは2枚の《金属モックス/Chrome Mox(MRD)》と《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》だ。Vidugirisにターンを返そうとしたところで、彼は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》をプレイ。対応してRuelも三人衆をプレイし対消滅したので、手札を確認するだけに留まった。RuelはVidugirisの《撤廃/Repeal(GPT)》を、VidugirisはRuelの《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》を底に送った。Ruelの《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》は公開されていた《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》になり、その結果ライブラリーの上から《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》が公開される。アンタップを迎えたVidugirisは自身の《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》でRuelのそれと《金属モックス/Chrome Mox(MRD)》を破壊し、《古えの遺恨/Ancient Grudge(TSP)》で《教議会の座席/Seat of the Synod(MRD)》も破壊した。ライブラリーの上から《罠の橋/Ensnaring Bridge(8ED)》が公開されるも、Ruelが《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》で《金属モックス/Chrome Mox(MRD)》を探しに行ったことで、今度は《呪文嵌め/Spell Snare(DIS)》が公開される。さらにRuelは2枚目の《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》でアドバンテージの差を広げにかかる。

 ここでジャッジが呼ばれ、Ruelがライブラリー上の《繁殖池/Breeding Pool(DIS)》をプレイした場合、それをアンタップインするかどうかを選択する前にライブラリーの上は公開されるのか、というルールの質問がなされる。その判断だが、土地はライブラリーの上にあるか場にあるかのどちらかなので、それ以上の情報は得られない、ということだ。《真髄の針/Pithing Needle(10E)》で《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》が指定されたが、4マナを抱えるRuelに対してVidugirisはx=2《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》に《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》で応戦する。Ruelは肩をすくめながら《呪文嵌め/Spell Snare(DIS)》で返すが、Vidugirisはさらなる2枚目の《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》で残り3マナの消費を要求した。《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》は解決されたものの、その結果Ruelはタップアウト。アンタップを迎えたVidugirisだが、にやりと笑ってカードを片付け始めた。《未来予知/Future Sight(ONS)》がどうしようもない、と判断してのことだ。


 Vidugiris 1 – Ruel 1


 Vidugirisの初手には無色マナしか出ない土地が2枚とフェッチランドが1枚、というものだったが、《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》を場に出せたときのことを考えてそれをキープ。Ruelは3ターン目に《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》を置く以外はフェッチランドでマナベースの構築に勤しむのみ。ついにVidugirisが《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(ONS)》の起動を決心するのだが、それにはRuelが「待ってました」と《もみ消し/Stifle(SCG)》。Ruelが《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》でビートダウンを開始するに当ってもVidugirisは土地不足に困っている様子。《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》のサイクイングから5ターン目にRuelが《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(ALA)》をプレイするが、そこまでに何とか2枚目のフェッチランドを引き込んでいたVidugirisはそれを《卑下/Condescend(5DN)》でカウンター。さらに自身のターンを迎えて、《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》を待機しつつ《汚染された三角州/Polluted Delta(ONS)》をセット。《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》によるダメージとフェッチランドの起動によって、彼のライフは12にまで減っていた。5枚目の土地を置いたVidugirisに対し彼のターン終了時にRuelは《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》を送り込むが、ますは対応してVidugirisも鏡打ち。《未来予知/Future Sight(ONS)》《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(ALA)》《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》という手札から《未来予知/Future Sight(ONS)》を抜き、《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》でRuelの《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》を打ち消す。再び《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》が攻撃し、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》でのブロックを選択しなかったためVidugirisのライフは9に。第二メインフェイズにRuelは《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》で手札を整理して2枚目の《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》で空を一掃する。さらに《真髄の針/Pithing Needle(10E)》で《変わり谷/Mutavault(MOR)》を指定して再び《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》が攻撃したことでVidugirisのライフは6になる。《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(ALA)》は何とか《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》したVidugirisだが、《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》の攻撃が止まらない。2枚目の《真髄の針/Pithing Needle(10E)》で《嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well(SOK)》が禁止され、2枚目の《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker(ALA)》が再び《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》される。ようやく《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》が明けるに際し、Vidugirisは対応してx=0の《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》を《撤廃/Repeal(GPT)》。そしてタップアウトしつつ《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror(CHK)》を呼び出したところで、試合時間の終了が訪れた。

 Ruelは《アカデミーの廃墟/Academy Ruins(TSP)》で《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》を回収しつつメロク目掛けて《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》で特攻する。メロクはこの攻撃を受け止めたが、Ruelは《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》でそのレジェンドに止めを刺そうとはせず、未来のためにそれを取っておく。Vidugirisの残りライフは4なのだし。一方で残りライフが16もあるRuelを倒さなくてはならないVidugirisはじっくりと計画を練るが、どうにも眼前の《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb(MRD)》が先に彼を殺してしまいそうだ。《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》をプレイしてみるも《呪文嵌め/Spell Snare(DIS)》され、呪文爆弾の起動によってライフは2に。Ruelは再び同じ事を繰り返そうとしたが、ドロー後に召喚された《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》が、呪文爆弾がプレイされるよりも早くそれをライブラリーの底に追いやった。

 三人衆の効果のドローに当ってRuelは「Trinket, Trinket, Trinket」と神に祈るが、引いてきたのは《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》。Vidugirisの攻撃でRuelのライフも9に落ち込む。Vidugirisのターン終了時にRuelは《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》で《繁殖池/Breeding Pool(DIS)》をバウンスしつつ《粗石の魔道士/Trinket Mage(5DN)》を探しに行くが、Vidugirisがメロクの能力を起動したことで対象不適正でとなった命令は打ち消された。「Oh, good play」とRuelは頷く。彼のライブラリーの上からVidugirisを倒す手段が現われなかったことで、この試合は引き分けとなった。


 Vidugiris 1 – Ruel 1

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