http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gphan09/welcome#8
エルフにとってドイツという国はなんと相性の良いことか。PTベルリンの決勝ラウンドはエルフで埋め尽くされたし、最近のPTQでも、その対策が蔓延しているにもかかわらずよく見かける存在である。そして今、Lino Burgoldの指揮の下で、そいつらは再び決勝の舞台に帰ってきた。しかし、もし対戦相手を指名できるとするなら、それはGaudenis Vidugirisよりも倒し易い奴であってほしかった。ウィスコンシン州のマディソンに住む彼は、この春はSam BlackとBrian Kowalと共に世界中を旅行するらしく、Some Level Blueを片手に幾多の敵を粉砕してきた。来週末もきっと彼はシンガポールに飛び、満面の笑顔と共に《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror(CHK)》をプレイしていることだろう。こいつはここヨーロッパの地で大活躍したようだ。
先手のVidugirisだが、1ターン目《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》から始まるブン回りが期待できる初手を見て嬉しそうだ。対戦相手が《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》を出すのを見て、彼は2ターン目に《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》をプレイ。エルフ相手にこの動きは決して早いものとは言えない。これには多少の不安が残るものの、もしBurgoldの動きが遅いものなら、こいつは彼がカードを引く度に脅威になるだろう。
2ターン目にBurgoldは変異を追加、Vidugirisは2枚目の《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》を待機する。変異の正体は《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers(ONS)》だろうが、今のそいつは2/2なので《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》は殴りに行くことができない。Burgoldは《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel(EVE)》を追加してターン終了、逆にVidugirisは何もすることがなく、ただ待機の針が進むだけで、土地を置いて「Go」と言うしかできない。
ここでBurgoldは計算を始めた。Vidugirisの表情はゲームの終わりを覚悟しているように見え、そしてそのドイツ人(Burgold)は最善の道に至る解答を導き出した。果たして彼はゆっくりしていってくれるのか?まずVidugirisのターンのアップキープに《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》をX=3で使用、これは許可され《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》が場に召喚される。どうやら彼は華麗なコンボを決めるより愚直なビートダウンによる勝利を目論んでいるようだ。
まず1枚目の《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》が解決されたVidugirisだが、少し考えてから土地を置いただけでターンを返した。Burgoldは《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》、《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel(EVE)》、そして変異で攻撃を宣言。対するVidugirisはまず《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》を瞬速でプレイし、《召喚士の契約/Summoner’s Pact(FUT)》《遺産のドルイド/Heritage Druid(MOR)》というBurgoldの手札から後者を奪い取る。現在Vidugirisの場には2体のブロッカーがいるわけだが、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》で《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》をブロックして他はスルー。《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》の能力でBurgoldの軍勢は6/6に膨れ上がり、Vidugirisのライフも3に落ち込んでしまった。これはアメリカ人(Vidugiris)にとって非常にまずい展開のようだが、彼は平静のままだ。Burgoldが《召喚士の契約/Summoner’s Pact(FUT)》で《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》を呼び出すのを見て、それには《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》を合わせてカウンターする。
Burgoldの攻撃の宣言の間もずっと、たとえ危険が迫っていても、Vidugirisは壁のように平静を保ち続けた。決着が付いた時、Burgoldはそれに驚いているようだった。
Gaudenis Vidugiris 0 – 1 Lino Burgold
Gaudenis Vidugirisというアメリカ/リトアニア部隊の侵略。対するエルフ軍はまず1本目を征し、主人と指揮官のために勝利を捧げた。
Vidugirisはまず1回目のマリガン、6枚となった初手には色マナソースがなく、2回目のマリガンを強いられることに。5枚となった初手には土地が1枚だが、それが《島/Island(ALA)》であるだけまだましか。それを場に出し、Burgoldが《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》を出すのをじっと見つめている。Vidugirisは2ターン目に2枚目の土地を置くことが叶わず、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》をx=1で置いてターンを終了する。返しでBurgoldが《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》したことで事態は悪化し、《瞬間凍結/Flashfreeze(10E)》が抜かれた。残ったのは2枚の《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》と2枚目の《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》だ。
初手が5枚という相手に対し、Burgoldの攻勢には容赦が無かった。Vidugirisが2枚目の土地を引くよりも早く、《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》と《ワイアウッドの養虫人/Wirewood Hivemaster(LGN)》で素早く陣営を固めてしまった。
なんとか2枚目の土地を引くことに成功したVidugirisだったが、それは《蒸気孔/Steam Vents(GPT)》で、そのため彼はちょっと悩むことになる。《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》の起動で少しだけ場を綺麗することができたが、《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》が《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》を手札に戻すことまでは止められない。Burgoldは《垣間見る自然/Glimpse of Nature(CHK)》で速やかに戦線を立て直し、さらに《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》で《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》を呼び出した。もはやVidugirisが試合の主導権を握るのは不可能に近い。
x=0の《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》を起動し虫トークンを除去、と足掻いてはみたものの、残された軍勢を前にVidugirisは屈することとなった。次に彼が土地を引き当てるのは、そこからさらにライブラリーの上を2枚捲った後のことだった。
Congratulations to Lino Burgold, Grand Prix Hannover Champion 2009!
エルフにとってドイツという国はなんと相性の良いことか。PTベルリンの決勝ラウンドはエルフで埋め尽くされたし、最近のPTQでも、その対策が蔓延しているにもかかわらずよく見かける存在である。そして今、Lino Burgoldの指揮の下で、そいつらは再び決勝の舞台に帰ってきた。しかし、もし対戦相手を指名できるとするなら、それはGaudenis Vidugirisよりも倒し易い奴であってほしかった。ウィスコンシン州のマディソンに住む彼は、この春はSam BlackとBrian Kowalと共に世界中を旅行するらしく、Some Level Blueを片手に幾多の敵を粉砕してきた。来週末もきっと彼はシンガポールに飛び、満面の笑顔と共に《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror(CHK)》をプレイしていることだろう。こいつはここヨーロッパの地で大活躍したようだ。
先手のVidugirisだが、1ターン目《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》から始まるブン回りが期待できる初手を見て嬉しそうだ。対戦相手が《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》を出すのを見て、彼は2ターン目に《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》をプレイ。エルフ相手にこの動きは決して早いものとは言えない。これには多少の不安が残るものの、もしBurgoldの動きが遅いものなら、こいつは彼がカードを引く度に脅威になるだろう。
2ターン目にBurgoldは変異を追加、Vidugirisは2枚目の《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》を待機する。変異の正体は《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers(ONS)》だろうが、今のそいつは2/2なので《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》は殴りに行くことができない。Burgoldは《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel(EVE)》を追加してターン終了、逆にVidugirisは何もすることがなく、ただ待機の針が進むだけで、土地を置いて「Go」と言うしかできない。
ここでBurgoldは計算を始めた。Vidugirisの表情はゲームの終わりを覚悟しているように見え、そしてそのドイツ人(Burgold)は最善の道に至る解答を導き出した。果たして彼はゆっくりしていってくれるのか?まずVidugirisのターンのアップキープに《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》をX=3で使用、これは許可され《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》が場に召喚される。どうやら彼は華麗なコンボを決めるより愚直なビートダウンによる勝利を目論んでいるようだ。
まず1枚目の《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》が解決されたVidugirisだが、少し考えてから土地を置いただけでターンを返した。Burgoldは《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》、《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel(EVE)》、そして変異で攻撃を宣言。対するVidugirisはまず《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》を瞬速でプレイし、《召喚士の契約/Summoner’s Pact(FUT)》《遺産のドルイド/Heritage Druid(MOR)》というBurgoldの手札から後者を奪い取る。現在Vidugirisの場には2体のブロッカーがいるわけだが、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》で《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》をブロックして他はスルー。《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》の能力でBurgoldの軍勢は6/6に膨れ上がり、Vidugirisのライフも3に落ち込んでしまった。これはアメリカ人(Vidugiris)にとって非常にまずい展開のようだが、彼は平静のままだ。Burgoldが《召喚士の契約/Summoner’s Pact(FUT)》で《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》を呼び出すのを見て、それには《マナ漏出/Mana Leak(9ED)》を合わせてカウンターする。
Burgoldの攻撃の宣言の間もずっと、たとえ危険が迫っていても、Vidugirisは壁のように平静を保ち続けた。決着が付いた時、Burgoldはそれに驚いているようだった。
Gaudenis Vidugiris 0 – 1 Lino Burgold
Gaudenis Vidugirisというアメリカ/リトアニア部隊の侵略。対するエルフ軍はまず1本目を征し、主人と指揮官のために勝利を捧げた。
Vidugirisはまず1回目のマリガン、6枚となった初手には色マナソースがなく、2回目のマリガンを強いられることに。5枚となった初手には土地が1枚だが、それが《島/Island(ALA)》であるだけまだましか。それを場に出し、Burgoldが《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》を出すのをじっと見つめている。Vidugirisは2ターン目に2枚目の土地を置くことが叶わず、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》をx=1で置いてターンを終了する。返しでBurgoldが《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》したことで事態は悪化し、《瞬間凍結/Flashfreeze(10E)》が抜かれた。残ったのは2枚の《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》と2枚目の《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》だ。
初手が5枚という相手に対し、Burgoldの攻勢には容赦が無かった。Vidugirisが2枚目の土地を引くよりも早く、《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》と《ワイアウッドの養虫人/Wirewood Hivemaster(LGN)》で素早く陣営を固めてしまった。
なんとか2枚目の土地を引くことに成功したVidugirisだったが、それは《蒸気孔/Steam Vents(GPT)》で、そのため彼はちょっと悩むことになる。《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》の起動で少しだけ場を綺麗することができたが、《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote(SCG)》が《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》を手札に戻すことまでは止められない。Burgoldは《垣間見る自然/Glimpse of Nature(CHK)》で速やかに戦線を立て直し、さらに《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》で《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》を呼び出した。もはやVidugirisが試合の主導権を握るのは不可能に近い。
x=0の《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》を起動し虫トークンを除去、と足掻いてはみたものの、残された軍勢を前にVidugirisは屈することとなった。次に彼が土地を引き当てるのは、そこからさらにライブラリーの上を2枚捲った後のことだった。
Congratulations to Lino Burgold, Grand Prix Hannover Champion 2009!
コメント
→ゆっくりしていってくれるのか?
名意訳噴いたわww